■お客さまの声 株式会社源 代表取締役社長 源八郎氏に聞きました。

富山県内最大手のねりメーカー「梅かま」のかまぼこがおいしい理由とは?
原材料の厳選、高度な製造技術はもちろんのこと、実はかまぼこ原料の味を引き立たせる隠し味「うおじょうゆ」を自社で製造し、それを調味料としてかまぼこに使用していたのだ。それだけではなく、梅かまの老舗企業としての深いこだわり、挑戦について、おなじく富山の老舗であるますのすし製造メーカーの源社長に語っていただきました。 |
— 源さんについて教えてください。
源社長
:はじめまして。ますのすし本舗 源の代表をしております。
当社は明治41年創業の富山の名産ますのすし製造メーカーです。
駅構内で販売されているますのすしは100%当社のもので、高速道路のインター付近やパーキングエリアにも店舗を出しています。客層は観光客が中心です。
こだわりと言えば、マスでいいますと、現地に私が行って品さだめをします。いいマスがとれると聞いたところには、アラスカやノルウェー、アイスランドなどへ全部私が行ってきました。じかにマスがあがったのを包丁でパっと切って食べる。そして、私がおいしいと思ったものだけを店で使っています。
— 梅かまのかまぼこを源さんの店舗にも置いているのですか。
源社長 :はい。富山の名産品ということで、かまぼこはほぼ100%梅かまさんのものを置いています。
— 富山県内にはおよそ40社ほどかまぼこ製造メーカーがあると聞いておりますが、ほぼ100%梅かまのかまぼこを置いているのですか?
源社長 :はい。以前は他かまぼこメーカーが当店舗に置かせてほしいと言ってこられたのでいくつか扱っていましたが、私がそれを食べてみたときに「これは置きたくない」と思いもう置いていません。私が食べて納得できるものしか店には置かないようにしています。
— 梅かまのかまぼこは他のかまぼことどうちがうのですか?
源社長:甘み、食感。ごはんのおかずになり、おつまみにもなり、食べた後に満足感がありますね。海外にマスの買いつけや視察に行く際には梅かまの「別選」をもっていきます。自分の納得できる味のものをおみやげにしたいのです。みんな「こんなうまいかまぼこははじめてだ」って言うんです。
奥井:実は、当社のかまぼこには、自社開発した「にぎすのうおじょうゆ」が入っているんです。

源社長:ああ、あの!先日いただいた「にぎすうおじょうゆ」を煮物の隠し味にすると味が引き立ちました。家内も娘も、なめたときは魚しょう独特の味なのであまりいい顔をしなかったのですが(笑)、煮物の味付け調味料として入れると本当にいい味になりました。
しょうゆはふつう上からかけるものですが、このしょうゆは隠し味として使うとうまくなる。これがかまぼこに入っていると今聞いて、おいしい理由がわかりました!「にぎすのうおじょうゆ」が入っているから、のどを通過したあとに味の残像、うまみが残るのですね。
奥井:ありがとうございます。「にぎすのうおじょうゆ」とは、こういうものです。
うおじょうゆ単品販売としての展開とともに、当社製のかまぼこにはすべてこの「にぎすのうおじょうゆ」を調味料として入れています。牛エキスが含まれている調味料が多いなか、これに代わる安全・安心な調味料を作りたいと、3年かけて産官学の共同研究開発により「にぎすうおじょうゆ」は生まれました。
原料は地場でとれたニギス、塩、麹(こうじ)、と立山連邦の伏流水のみで、当社の敷地にある専用工場でじっくり発酵、熟成させています。
「にぎすのうおじょうゆ」をかまぼこに入れることにより、原料である本来の魚(スケトウダラやグチなど)の風味をさらに向上させたものができるのです。
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| ■梅かまの商品ラインナップ(スーパーから専門店まで) |
— 数あるうちの、梅かまの代表的なかまぼこをおしえてください。
源社長:私の場合、海外には「別選」を持っていきますね。仙台など、日本の他の地域のかまぼこと比べてもひけを取らず「こんなうまいかまぼこは初めてだ」と言われます。
ハレの日は「別選」、普段は「特製」ですね。
奥井:あと、スーパーには手頃な価格でお求めいただける「つるぎ」を並べています。スーパーには手頃な価格のかまぼこを並べないと主婦に買ってはいただけませんからね。
しかし、スーパーにある低価格帯のかまぼこは味も劣るといううわさをずっと聞いていました。ですから、本物のかまぼこはこれだとすすめていくのが私の仕事だと思っています。
かまぼこのグレードにつきましては、近海でとれる鮮魚(グチ、ニギス、トビウオなど)の組み合わせによって決定されます。「つるぎ」は、「別選」や「特製」より価格を抑えて作っていますが、「味に納得できないかまぼこは出さない」と決めていますのでご安心をいただきたい。「つるぎ」にも、こだわりとしてにぎすのうおじょうゆをもちろん入れています。
— しかし、梅かまのかまぼこは高価なイメージがありますが・・・。
源社長:私は、いいものは高いと思っています。
安くするには大量に作らないといけません。自然環境が悪化しているからいい原料は高くなっている。値段を安くしてたくさん売れるといい材料が手に入らなくなり品質を維持できなくなるのです。
梅かまさんは、売上げを追うより「しっかりとしたかまぼこ作り」を売っていかねばならない。伝統商品である富山のかまぼこは、こだわりや品質を守らなければいけないからです。だから、いいものを作るために良い材料を使えば、どうしても値段は高くなってしまうんですよ。あぐらをかいているわけではないのです。

奥井(右下の写真):当社の「別選」は、原料のニギスが入ってきたときだけしか作れません。だから高くなってしまうのですが、手頃な価格に抑えている「つるぎ」でも、絶対に味を落とさないから採算が合わないほどです。
源社長:高いものは、ただ並べているだけでなく、ニギスが入っているとか、うおじょうゆが入っているなど、差を知ってもらわないといけません。納得してもらえればお客さんは高くても買っていかれますよ。
老舗というのは、売上げを追って質を落としてはいけないんです。
レベルを落とせないから最近は老舗がつぶれるんですけどね(笑)
それをどのように市場に伝えていくかが、われわれ、名産品を製造するメーカーに必要なことなのです。
— 話は変わって、源さんは梅かまのどういうところを注目していますか。
源社長:
1 まずは、ものづくりの一貫性です。芯がぶれないところです。
経営が苦しくなってきたら質を落とすとか、たくさん扱ってくれるところに売ろうとか思いがちですが、売上げより商品を優先させるところを梅かまさんは終始変えないですね。
2 つづいて、新しい商品づくりへのチャレンジをたくさんしていますね。忙しいなかでよくそんなにと思えるくらい社長はアイデアが豊富です。
ものづくりのこだわりと、新しいことにチャレンジしている姿がかっこいい。
よくこんなに新しいことができると感心しています。
奥井:噛む力が弱い高齢者向けにムース状のかまぼこ「メルティ」を開発しました。それを離乳食に応用させ、幼いころからかまぼこを食べてもらうことにより若者のかまぼこ離れが止められないかと思っています。
— 最後に、梅かまの奥井社長にひとことお願いします。
源社長:地元の名産品を製造する会社として、自分に言うことかもしれませんが、会社を継続させていくには思い入れが何より大切。先代が築いてきたかまぼこをどう伝えていくか。効率や利益ばかりを追うのではなく、熱い思いをもっておたがい継続させていきたいですね。
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